02)Lulu / The Man Who Sold The World (David Bowie)
これはボウイのプロデュース作品なので、ちょっと反則かな。けれど、ボウイとミック・ロンソンの最後のスタジオ・ワークと言われ、その場にはカルロス・アロマーもいたと何かの本で読んだ記憶がある。だから何?と問われると答えに窮してしまうが、あれです、単なる思い入れです。1973年、Watch That Man (Bowie)とのカップリングでシングル・リリースされた。 ボウイのカヴァーもいろいろあるけれど、あまり好きなのを思い出さないのは、ボウイの曲を好きすぎるからだろう。カヴァー曲の良し悪しは、「原曲を超えているか」という尺度で語られることが多いので、それだったらぼくがボウイ・カヴァーを選出するのが困難なのは当然のことだ。それでも次の曲はけっこう好きだった。
“Scary Monsters” (1980) からで、原曲はトム・ヴァーラインのファースト所収。このヴァージョンは、ロバート・フリップのギターが気持ちいいのと、大サビのボウイ節がたまらない。嫌いな人が多いAcross The Universe (The Beatles) もぼくはけっこう好き。オーストラリアのイージービーツのカヴァー、Friday On My Mind (The Easybeats)は"Pin-Ups"で知ったけど、後で聴いたオリジナルよりも好きだった。しかしご多分に漏れず、最近のボウイの音楽はどうも心から好きになれず、Waterloo Sunset (The Kinks)のカヴァーに至っては怒りすら覚えるほどだった。ザ・フーのカヴァー集に提供したPictures Of Lily (The Who) (2001) は割と好きだった。